愛犬候補の犬種はどうやって選べばいいの?

こんにちは。ドッグスクールKANEKOです。

愛犬を迎える(選ぶ)際に必要な犬種について書いていこうと思います。

今回は「犬種編」です。

事前準備編 愛犬を迎える前ってどんな準備があるの?

家族編 愛犬を迎えるまでに家族で決めておく事ってなに?

費用編 愛犬との生活に必要な費用ってなにがあるの?

しつけ編 愛犬のしつけってなんだろう?いつからどんな事をすればいいの?

 

はじめに

犬は狼から目的(用途)に合わせて品種改良された動物です。

映画「ベイブ」のフライとレックス(ボーダーコリー)は牧羊犬、「アルプスの少女ハイジ」のヨーゼフ(セントバーナード)は山岳救助犬、映画「マスク」主人公の相棒マイロ(ジャックラッセルテリア)は狩猟犬などそれぞれの目的で繁殖された経緯があります。

見た目も選ぶポイントになり得ますが、見た目と特性にギャップがある犬種もいます。

どういう経緯や目的で作られた犬種なのかは必ず事前に調べてみて下さい。

 

犬を飼う目的

何のために犬を飼い、愛犬と何をしたいですか?

目的をしっかりと持ってから愛犬を迎えて欲しいです。

この目的は愛犬の犬種、性別、性格を選ぶ上で重要になります。

また、衝動飼いや安易に愛犬を迎え、「こんなはずじゃなかった」を防ぐためにもしっかりと事前に調べたりご家庭内で話し合ったりしてみて下さい。

 

どんな犬種にするか

目的がハッキリすると、おのずと犬種の候補は絞られてくると思います。

候補の犬種の用途や経緯、特性、それぞれのいい所、そうでない所を調べて書き出してみて下さい。

ご自身の理想とするライフスタイルにその犬種が合っているのかどうかが少しずつ具体的にイメージできると思います。

あとはその犬種の平均の大きさ、かかりやすい病気、平均寿命、トリミングの必要有無、しつけがしやすいかどうかなども調べるとおおよそのかかる費用もイメージしやすいかもしれません。

 

犬の大きさについて

超小型犬から超大型犬まで様々な大きさの犬種がいます。

それぞれの選ぶポイントをあげてみます。

超小型犬、小型犬

小さいので、飼育スペースや移動用のキャリーなどもあまり場所をとらないです。

しつけがしにくい場合があります。

体重が軽いので病院の費用(薬やワクチン代)は抑えられます。

足が細いので脱臼や骨折などのトラブルが多いです。

何かあれば片手でも抱き抱えられるので「何かあれば抱っこで回避すればいい」としつけに対する意識が低い飼い主さんが一定数います。

※過度な抱っこで足や腰が変形してしまう犬もいるので気をつけて下さい。

ペット可物件ならほぼどこでも飼えます。(多頭飼いを除く)

中型犬

小さ過ぎず大き過ぎずちょうどいい大きさかもしれません。

そこそこ力があるので、きちんとしつけをしなければ!という意識は出やすいです。

ペット可物件によっては小型犬のみのところもあるので事前に確認が必要です。

大型犬、超大型犬

存在感抜群です。

飼育スペースが十分にあるか、移動用のキャリーがご自身の車に乗るかなど事前に確認が必要です。

犬種にもよりますが、大型犬の方がしつけがしやすいです。

体重が重いので、病院の費用は高いです。寝たきりなど介護の際に大変な事があります。

あっという間に大きくなり、力もかなり強くなるので、早い月齢からしっかりとしつけをする必要があります。

トリミングやシャンプー、ペットホテルやペットと泊まれる施設でも費用が高い場合や犬種によっては対象外の場合があるので要注意です。

ペット可物件では対象件数が少なく費用も高くなったり階数の指定や条件付けがあったりするので事前に確認と注意が必要です。

 

性別

性別による傾向です。

生活環境やご家族との関係性、性格による部分もあり、絶対ではないですが、ちょっとした参考程度にしてみて下さい。

オス

縄張り意識が強い傾向があります。

しっかりとしつけをしないとマーキングや足上げの排泄をする場合があります。

家族との関係性により、犬と人の立場が逆転するアルファーシンドローム(権勢症候群)に発展する可能性があります。

メス

生理があります。

警戒心が強めです。

オスに比べて飼いやすい仔が多い印象があります。

 

購入場所

どこから愛犬を迎えるか、その特徴を個人的な視点で書いていていきます。

ペットショップ

・会いたい時にいつでも会いに行ける

・お店で必要なもの一式をまとめて購入できる

・犬種で迷っている時はお店にいる他の犬種と比較する事ができる

・早くに親やきょうだい達と離れてしまうのでこの時期に必要な犬同士の経験が不足しやすい

・衝動飼いをしやすい

・必要なしつけをされていない犬もいる

 (吠えっぱなし、トイレの粗相、飛びつきなど)

ブリーダー

・両親犬、きょうだい犬などをみせてもらえる(※)

 (大体の大きさ、性格などをみる参考になる)

・その犬種のプロから犬種の特性を聞ける

・母犬やきょうだい犬と一緒に犬同士の経験ができる()

・家に帰ってからどうしたらいいのか相談に乗ってくれる()

・血統書を発行してくれる(※)

・きょうだい犬や血族の犬とのオフ会などのイベントがあるところもある

・場所が遠方の場合がある

・予約が必要な場合が多い

(※)は各施設によって、できるところとできないところがあります。

保護施設・保護団体

・団体によっては里親になるための基準が厳しい

・保護犬になった経緯によっては飼いにくい犬がいる

知人から

・初期費用がおさえられる

動物愛護法により、動物取扱資格(繁殖/販売)がない人は生体販売をしてはいけないです。

・血統書がない

・どんな両親犬かわからない場合がある

・どんな病気を持っているかわからない場合がある

 

血統書について

血統書は付加価値ではなく、その犬の戸籍です。

JKC(ジャパンケネルクラブ)の血統書の場合、

犬名(繁殖者がつけた名前)、遺伝病の有無、同胎犬(一緒に生まれたきょうだい犬)の雌雄の数などが書かれています。

両親犬の曽祖父母まで記載されていて、それぞれの犬名、遺伝病の有無、賞歴(チャンピオン等)などを知る事が出来ます。

血統書には記載が義務化されている遺伝病があり、その有無がわかるだけでもしっかりと目的を持って繁殖されているのかどうかなどの判断ができます。

血統書はJKCの血統書や日本犬保存会など和犬用の血統書、NPO法人が発行しているものなど色んな種類があります。

現看板犬のバジルと咲はJKCとPD(ポリスドッグ/日本警察犬協会)の血統書、煌はJKCの血統書があります。

個人的にはJKCの血統書が種の保存の面でも基準が厳しいので安心できると思います。

 

さいごに

犬を飼う目的がしっかりしているとしつけをする上でも目標ができたり達成感に繋がります。

また、犬種の特性を事前に調べる事で、どんな事ができ、どういう問題行動に発展しやすく、どんな病気にかかりやすいかなどを知る事もできます。

各犬種の特性はありますが、良くも悪くも性格で差が出る場合があります。

愛犬がその犬種らしくない一面があるかもしれませんが「個性」として受け入れてあげて下さい。

文中でも触れましたが、衝動飼いや安易な飼育はおすすめしません。

飼う前にしっかりと事前準備をお願いします。