愛犬のしつけのお悩み、どうしたらいいの?

こんにちは。ドッグスクールKANEKOです。

「お困り事」というほど困ってはないけど、色んな「お悩み」を抱えているという方は少なくないと思います。

愛犬と生活していて「困ったな」「どうしたらいいんだろう」と思った時に「どこに(誰に)相談すればいいかわからない」という方もいると思います。

お悩みを検索しても情報がたくさんあり過ぎて、よくわからなくなってしまったり、試してみても改善されなかったりした経験がある方もいるかもしれません。

 

はじめに

愛犬のしつけのお悩みを「ブリーダー(ペットショップ)、かかりつけ医、トリマーに相談したけど、よくならなくて…」というお話を耳にする事があります。

しつけの相談は、トレーナー以外だと、パピー期はブリーダーや獣医、成犬以降は獣医にされる方が一定数いるようです。

「お悩みが解決するだろう」とご家族が相談をした時に、相談相手(ブリーダーや獣医など)から的確なアドバイスがなかったり、「しつけの事はトレーナーに相談してみて下さい」などとしつけの専門家(トレーナー)への誘導をされなかったり、「相談したのに無駄だった」という印象を受けた方もいるかもしれません。

犬に係る仕事は色々ありますが、犬の仕事も「餅は餅屋」がベストです。

 

愛犬の悩みはどこで誰に言えばいいの?

「何に対するお悩みか」によると思います。

犬の専門家はブリーダー、獣医、トリマー、トレーナーなど様々です。

それぞれ専門分野があり、人によっては、他分野の知識がある方や、経験上「◯◯かも?」と疑う事や、アドバイスできる事がある可能性はありますが、基本的には専門家に直接相談されるのがいいと思います。

ブリーダー

犬種の血統を守る事、交配・妊娠・出産までのお世話や管理をする事、次の家族が決まるまで子犬を育てる事がメインです。

ご家族のライフスタイルにあう犬種や性格などの相談ができると思います。

繁殖している犬種について、いいところもそうでないところも聞いてみると、色んな魅力を教えてくれるかもしれません。

「愛犬を迎える前に」たくさん質問をしてみるといいと思います。

(参考記事) 愛犬候補の犬種はどうやって選べばいいの?

 

親犬やきょうだい犬の傾向から「こういう性格になりやすい」などの性質のお話、「うちではこれでよくなった」というしつけやお世話の経験談などを教えてくれるかもしれません。

あくまで、低月齢の犬のお世話がメインなので、愛犬が家に着いてからする事、生活に必要なもの、初日から慣れるまでの夜鳴きについてなど「しつけの第一歩」は教えてくれるかもしれませんが、すでに起きているお困り事やお悩みに対しては専門外となるケースが多いと思います。

獣医

病気や怪我を治す、健康状態の確認、各種検査や診断などがメインです。

ごはんを食べない、どこか痛いようだ、下痢や嘔吐をする、月齢の割に小さい気がするなど、愛犬の体調や成長面での相談ができると思います。

獣医は国家資格で、お医者さんだし頭がいいし、愛犬やご家族の「頼もしい味方」なので「なんでも知っている」と思われる方が多いですが、しつけに関しては専門外の方も多いです。

避妊・去勢手術の時期や必要性について、混合ワクチンの種類についてなどのパピー期から、介護の仕方やサポート、食事内容などのシニア期まで、愛犬の年齢や状態に合わせて色んな相談ができると思います。

経験上のお話や診察の様子から「この仔は◯◯だからトレーナーに相談した方がいいかも」とアドバイスをしてれくれる方もいるかもしれません。

余談になりますが、「小型犬なんだからしつけはしなくていい」とかかりつけ医から言われた方がいました。

その方の「個人」の意見なのか、「獣医として」の意見なのか、詳細はわかりませんが、しつけは犬種や大きさに関係なくみんながするべき「教育」だと思います。

獣医の言葉は説得力があり、ご家族にも信頼されやすいですが、病気や治療に関しては「守った方が愛犬のため」になると思いますが、獣医はしつけのプロではないため、しつけに関する獣医の言葉は「絶対に守るべき事」ではないです。

トリマー

シャンプー、カット、爪切り、ブラッシング、歯磨きなど愛犬を清潔に保つお手入れをする事がメインです。

愛犬に合ったカットやケアの仕方などの美容やお手入れ全般の相談ができると思います。

トリマーは各作業で犬の身体をよく触るため、愛犬の違和感に気付いてくれやすいです。

愛犬が嫌がるお手入れをするコツなどを教えてくれる方もいると思いますが、暴れたり噛んだり拒絶が強い仔の場合はトリマー本人は作業ができてもご家族との練習方法の提案などは難しいケースが多いと思います。

トレーナー

しつけやトレーニングをする事がメインです。

しつけ、お悩みやお困り事、愛犬の行動、ご家族との関係性や接し方などについて相談できます。

「なんで落ち着かないの?」「なんでお散歩で歩けないの?」「お留守番はできるのになんでハウスが苦手なの?」など、ちょっとした疑問やお悩みの中にもお困りの行動に発展しているものが多々あります。

トレーニングをしていて、例えば「歩き方がおかしい」場合、普段のクセだったり、緊張や興奮など愛犬の精神面によるものだろうという判断はできますが、言葉にできない違和感があった際は、スクールでは診察や精密検査などはできないため、まずは病院へ行く事をすすめています。

過度に触られる事や他人を嫌がる場合は、スクールでも練習しますが、ご家族のみがお手入れをするのではなく、サロンへ行ってトリマーに触って作業をしてもらう事をすすめています。

 

お悩みを相談するタイミング

お悩みに対して「様子見」をしてもいいかどうかはプロに判断してもらった方が安心なので、「自己判断」はせずに「まずは相談」される事をおすすめします。

飼うかどうか

迷った時は「一旦保留」で「お悩み」「不安な事」「迷っている理由」について家族会議をして下さい。

愛犬を迎えてから「どうにかなる事」と「どうにもならない事」があるからです。

例えば「こんなに飼いにくいと思わなかった」「こんなに大きくなると思わなかった」「こんなにお金がかかると思わなかった」と成長後に後悔しても手遅れなので、「犬種について」「愛犬を迎えるとはどういう事なのか」「どんな事にどれくらい費用が必要なのか」たくさん質問をしたり、架空の愛犬との生活をシュミレーションしたり、予算を立てたり、万全の準備とご家族全員が納得してから愛犬を迎えるようにして下さい。

愛犬を迎える準備ができたら、「愛犬を迎える前に」最終確認で「家族会議した内容」についてブリーダーに相談してみて下さい。

病院へ連れて行くかどうか

迷った時は「まず診てもらう」のがベストだと思います。

例えば、愛犬の様子が「なんとなく」おかしいと思い、すぐに病院で検査をしてもらったら、早期発見早期治療ができたケースもあります。

スクールの陽炎(ひえん)は肛門付近の様子が変だなと思い、病院で検査をしていただくと癌だったという経験があります。

特に病気や怪我がみつかると、「もっと早く病院へ行けばよかった」と後悔するケースが多いため、体調面で違和感があれば、まずは病院へ行って下さい。

なにもなければそれで不安がなくなるので、愛犬の状態の確認のためにも、ご家族の安心のためにも「様子見」は控えた方がいいと個人的には思います。

サロンを利用するかどうか

迷った時は「利用してみる」のがいいと思います。

トリマーは愛犬に負担がないように配慮をして、色んな手入れをしてくれる方が多いです。

低月齢から定期的に利用する事により、爪切りや歯磨きなど愛犬が嫌がりやすい手入れに対しても受け入れられる仔が多い気がします。

SNSで写真を投稿してるサロンも多いので、「こんかカットをして欲しい」「こんな手入れをして欲しい」と思ったら、まずはご利用の相談(予約)をしてみて下さい。

スクールへ行くかどうか

迷った時は「お問い合わせ」をして下さい。

各スクールでは初回はカウンセリングをしているところが多いです。

愛犬の様子、ご家族との関係性、普段の生活環境などを直接確認させていただき、お悩み・お困り事・ご家族のご要望などのヒアリングをします。

ご家族のお悩みが犬種の特性や成長過程のものだったり、生活環境やご家族との関係性だったり、色んなケースがありますが、「理由」がわかると安心すると思います。

また、ご家族が特に気にしていない事が「お困り事」に発展している途中の行動もあります。

「様子見」をして日数が経つと、「しつけをしよう」と思った時には、「様子見をした期間分」愛犬のクセやお困りの行動が強化されていたり、愛犬に負担がかかったり、費用や期間がかかったり、誰にとってもいい事はないため、「自己判断」や「様子見」をせずに、まずはご相談下さい。

 

お悩みを相談しやすい環境

「お悩みを相談するため」だけではないですが、愛犬に関わる全ての事をご家族「だけ」がするのではなく、色んな「プロに依頼する」選択をされるといいと思います。

例えば、愛犬をセルフシャンプーやセルフカットされる方も多いですが、トリマーに依頼する事により、愛犬の体型や状態を「ご家族以外」の方にも確認してもらえる機会になります。

サロンに定期的に通うと「ちょっと立つのが辛そう」「今まで平気だったのに嫌がってた」など、愛犬の変化に気付き「いつもと違う事」があったのかご家族に確認してくれる事もあります。

ドッグランで遊んで足を痛めてた、最近顔まわりを嫌がるなど、愛犬の状態の共有ができ、「一旦病院へ行った方がいいかも」「トレーナーに相談した方がいいかも」とアドバイスをくれる事もあると思います。

 

さいごに

お悩みがあるのに「どうしたらいいかわからない」事がご家族のストレスになるケースもあり、ストレスがたまると悶々と考えてしまい、育児ノイローゼになってしまう方も少なくないです。

特に真面目な方や几帳面な方ほど気にしてしまい、負のループに陥ってしまう事もあります。

気軽に相談できる相手(プロ)がいると安心なので、「自分(ご家族)でできる事」かもしれませんが、定期的にサロンに通ったり、病院で定期検診をしてもらったり、スクールに定期的に通ったりすると、「ご家族以外」にも愛犬の成長を見守り、異変に気付いてくれる体制が整うので、ご家族は気持ちの面でも楽になり、愛犬は色んな経験を積む事でストレスを感じる事が少なく過ごしやすいと思います。