愛犬が飛びつくのはどんな時?どうすればいいの?

こんにちは。ドッグスクールKANEKOです。

「愛犬が飛びつく」という行動は「お困り事」としてご相談を受ける事が多く、色んな場面でよく目にする行動でもあります。

では、なぜ愛犬は飛びつくのか?飛びつく事はダメな事なのか、飛びつく行動について書いていこうと思います。

 

はじめに

愛犬が飛びつく様子を「喜んでる」と表現する方がいますが、愛犬の大きさ(重さ)によって「飛びつく行動」に対するご家族の危機感やしつけの重要性に差が出やすい傾向があると思います。

同じ「犬」といっても、例えば3キロの小型犬と40キロオーバーの大型犬が飛びつくのでは、飛びつかれる方の感覚も大きく変わると思います。

誤解のないように書きますが、大型犬だから飛びつかせてはダメで、小型犬なら飛びつかせていいという話ではありません。

 

どんな時に何に飛びつくの?

愛犬が飛びつく場合、普段の何気ない習慣が要因の事があります。

そのため、同じ「飛びつく」行動をしていても、それぞれの家庭によって「どんな時に飛びつくか」「何に(誰に)飛びつくか」はケースバイケースのため、日常生活で気をつける事や愛犬との練習方法が変わってきます。

まずは愛犬が、どんな時に、何に対して飛びつくのかを観察(確認)してみて下さい。

 

飛びつく状況

愛犬はどんな時に飛びつきますか?

まずは飛びつく状況を観察してみて下さい。

一例をあげてみます。

興奮している時

家族の帰宅、ホテルやサロンのお迎え、ごはん前、散歩前、散歩中 など

上の物を取りたい時

テーブルの上の人の食事、棚の上のフードやおやつ、干してある洗濯物など何かを取る目的がある時 など

抱っこの催促をする時

病院などの待合室、お散歩時の他犬や他人とのすれ違い、人がしゃがんだ(屈んだ)時 など

遊んでいる時

持っているおもちゃを取ろうする、楽しくなりすぎてテンションが上がりすぎた など

マウントをとりたい時

一見、遊んだり、甘えたりしているようにみえて「自分(愛犬)の方が優位」だというアピール行動をする時 など

 

飛びつく対象

愛犬は誰(何)に対して飛びつきますか?

特定の人(物)だけ、とにかく何に対しても など、飛びつく対象も幅があるため、一例をあげてみます。

家族

・家族全員

・特定の人(家族内のお子さん、男性、女性、高齢の方 など)

他人(家族以外)

・性別(男性、女性、中性的 など)

・年齢(子供、大人 など)

・体格(大柄、小柄 など)

・面識の有無(親族、友人、業者の人 など)

他犬

・性別

・犬種(大きさ)

・頻度(毎回、初見の相手のみ など)

・リードの有無(お散歩、ドッグラン など)

・相手の様子(興奮している、吠えている、特に何もしていない など)

車や自転車

・車種(大きさ、業者の車、音の大小 など)

・状況(止まっている、動いている など)

・距離や方向(近い、遠い、前から、後ろから など)

・スピード(速い、遅い など)

ゲートやサークル

・どこでも

・特定の場所(自宅内、ペットサロン など)

 

なぜ飛びつくの?

愛犬がとびつくのには色んな要因がありますが、ご家族にとっては日頃の何気ない行動を無意識に何度も繰り返し、その結果愛犬が学習した行動といえると思います。

では、どんな事があるのか、一例をあげてみようと思います。

抱っこをする

特に小型犬に多いのですが、なにかあると抱っこをしてあげる生活を繰り返していると、愛犬は自分の都合が悪くなると「抱っこ」の催促をします。その行動が「飛びつき」に繋がりやすいです。

おもちゃを上にあげる

愛犬と遊んでいて、愛犬がおもちゃをとろうとした時に「愛犬にとられないように」おもちゃを上へあげる事があると思います。

愛犬はおもちゃに夢中なので、上にあげられたおもちゃを取ろうと飛びつきます。

そういうやりとりを繰り返していると飛びつく習慣が身につきやすいです。

興奮させたままにする

帰宅時やサロンへのお迎え時など、愛犬が興奮してサークルやペットゲートなどに飛びついている状態を放置していると飛びつきやすくなります。

 

飛びつく行動はダメな事なの?

例えばご家族はそれでよくても、相手によっては飛びつかれる事に不快感や恐怖感があったり、洋服が汚れたり傷ついたり、転んだりよろけてしまったりする事があると思います。

「自分(ご家族)がいいからいい」のではなく、飛びつかないようにする事もマナーのひとつなので、しっかりとしつけをしてあげて下さい。

「絶対に飛びついてはいけないのか?」と聞かれるとケースバイケースで、ドッグダンスなどで色んな動きをするように、コマンドや合図などで飛びついていい時とダメな時を使い分けられるならいいと思います。

スクールの看板犬達も自分が許可した時は飛びついていいけど、それ以外はダメだと教えています。

 

犬種(大きさ)による違い

特に中・大型犬に多いのですが、パピーの時は小さくて(軽くて)気にならなかった飛びつきが、成長とともに当たりが強くなり「お困りの行動」と捉えられるようになる事があります。

愛犬からするとパピーからの習慣で「同じ事」をしているだけなので、理不尽に感じる事だと思います。

※ 誤解のないように、小型犬は飛びついてもいい訳ではありません。

ただ、ある程度大きくなる事がわかっていながら「大きくなったからダメ」になりそうな習慣を教えてしまうのは愛犬にとって酷だなと思います。

スクールでは、大きくなっても力が強くなっても大丈夫なように、起こりうるお困りの行動を未然に防ぐ事も視野に入れてトレーニングやサポートをしています。

 

どうすればいいの?

しつけの基本ですが、「困ってからやればいい」のではなく、「困らないようにする」事がとても大事です。

パピーの時は無邪気で特に意味もなく、色んな行動をします。

好奇心から飛びつく事も多々ありますが、そこで「飛びつく事はダメだよ」と教えていきます。

「まだパピーなのに?」「まだ早いんじゃないの?」と思うかもしれませんが、しつけはルールを教える事なので、ご家族に迎える月齢からスタートして下さい。

特に小さいお子さんや高齢のご家族がいるご家庭は「飛びつき」は教えない方がいい事なので、飛びつく習慣をつけないように早い時期からしつけをして下さい。

具体的な方法はケースバイケースのため、お気軽にお問い合わせいただければと思います。

 

さいごに

愛犬が飛びつくのには理由があります。

まずは飛びつく対象や状況の観察(確認)からはじめてみて下さい。

しつけ全般に言える事ですが「自分(ご家族)がいいから」ではなく、愛犬のマナーとして「飛びつく行動」はさせないようにお願いします。

可能であれば、愛犬が「飛びついてから」ではなく、「飛びつかないように」予防の意味でもしつけをしていただければと思います。