愛犬のトイレトレーニングってなにをどこまで教えればいいの?

こんにちは。ドッグスクールKANEKOです。

お悩みやお困り事で多い「トイレトレーニング」について書いていこうと思います。

特に、これから愛犬を迎えようと思っている方、はじめて犬を飼う方、はじめて室内飼育をされる方は参考にしていただけると嬉しいです。

 

はじめに

「トイレトレーニング」というとどんな事をイメージしますか?

意外と苦労する方も多いため、教え方が難しいと感じる方もいると思います。

スクールで練習している「トイレトレーニング」の一例をご紹介していこうと思います。

 

トイレトレーニングとは

愛犬に「トイレ」を教えてあげる事です。

どこまでを教えてあげて、どういう状態を目標とするかは価値観や人それぞれな部分があると思います。

なにもしなくても「排泄」する事は本能なのでできますが、「いつ」「どこで」排泄をするかは繰り返し学習して習慣にしていくものなので、「教えてあげないとできない」事が多いです。

愛犬任せや、いつの間にかできようになる事はごく稀なので、愛犬のためにもご家族の掃除の負担を減らすためにもはじめにしっかりと教えてあげた方がいいと思います。

 

トイレトレーニングの目標

一般的なトイレトレーニングの場合、

「指定の場所に排泄する事」が目標の事が多いようです。

スクールではそこにプラスして、

「指定の場所でトイレの時間に排泄する事」を目標にしています。

指定のトイレで人が決めた「トイレの時間」での排泄をできる事をトイレトレーニング(= トイレコントロール)としています。

 

トイレコントロールとは

ほとんどの方が出かける前・寝る前・授業前(休み時間)などに「念のため」トイレに行く経験をした事があると思います。

それは「排泄したいからする」のではなく、「途中で排泄したくならないように」予防的な感覚でトイレに行くんだと思います。

もし、こういう「予防的なトイレ」をしない場合、移動中に慌ててトイレを探したり、渋滞中に漏らしてしまったり、おねしょをしてしまったり、授業を受けれなくなって(中断して)しまったりというデメリットがあります。

犬も同じで、いつも自分の好きなタイミングでしか排泄してない場合、「予防的なトイレ」ができないため、移動中・夜間・お留守番中などに漏らしてしまう事があります。

また、ドッグサロン・ペットホテルなどにお預けする際に「普段の生活リズム」とは異なる事が多いため、中々トイレが上手くいかずに漏らしてしまう事もあると思います。

なので、いざという時に備えて、どんな時でも促されたら排泄できるように人が愛犬のトイレの時間を管理(コントロール)する事が好ましいと思っています。

 

トイレコントロールのメリット

人が決めた「トイレの時間」にすぐに排泄できるようになると、どんな時にどんなメリットがあるのか、一例を書いていきます。

どんな時?

・雨天時

・旅行など移動や外出先

・災害時

・お散歩時

・お留守番時

・ペットサロン、病院、ペットホテルなどに預ける時  

 など

どんなメリット?

・すぐに排泄物の処理ができる

・食糞などをする機会を減らせる

・ペットシートやトイレのイタズラの機会を減らせる

・トイレをするまで待つ時間を減らせる

・体調不良に気付きやすい

 (普段トイレができている愛犬が漏らす場合は体調不良のサインかもしれません)

・変則的な時間でもお漏らしを減らせる 

 など

 

急な予定変更で「いつも通り」ができない時でも愛犬に負担なく、ご家族はお漏らしの掃除の負担を減らす事ができるので、トイレコントロールはおすすめです。

 

トイレのルール作り

まずはトイレの場所・形状・排泄の仕方などを事前にご家族で決めてみて下さい。

トイレの場所

・室内

・敷地内の外(お庭など) 

トイレは室内でも外でもいいですがご自身の「敷地内」にさせるのが最低限のルールです。

また、「どこでも好きな所」にさせるのではなく、人が決めた「指定のトイレ」を作ってあげて下さい。

お庭などの場合はお庭全体をトイレにするのではなく、サークル(囲い)の中をトイレにするなど、工夫してみて下さい。

「どこでもトイレしていいよ」はトイレトレーニングとは言えず、マーキングに繋がるのでおすすめしません。

トイレの形状

・サークル(囲いのあるもの)

・囲いのないトレー

・固定されていないペットシーツの上

「ここがトイレだよ」と教える時は、囲いがあると目標になり、教えやすいし覚えやすいと思います。

「囲いの中がトイレ」と認識できると場所が変わっても囲いの中で排泄すればいいと順応しやすいのでおすすめです。

排泄前にぐるぐる回る事が多いので、シートはぐしゃぐしゃにならないように固定した方がいいです。

また、囲い(サークル)はグルグル回っても余裕のあるサイズを選んで下さい。

特に中・大型犬の場合は成長過程で適したサイズか確認してみて下さい。

排泄の仕方(オスの場合)

・足を上げて排泄させる

・足は下げて排泄をさせる

足を上げると、おしっこが飛び散り掃除が大変になったり、マーキングをして縄張り意識が芽生えやすくなったりするので、特に理由がなければ足は下げて排泄をするように教えた方がいいと思います。

余談ですが、マーキングをしている犬のおしっこは独特のキツいニオイがします。

マーキング = 色んなところで排泄をしているので、行為そのものもですが、ニオイもマナー違反になります。

周囲の人にはもちろんですが、マナーを守っている「他の散歩をしている犬やご家族」が1人のマナー違反の方によってその人同様に周囲の人から迷惑がられる可能性もある事を頭に入れておいて下さい。

災害時の避難所などはマナー違反の人や犬がいると「愛犬と一緒の避難所」が減ったりなくなったりしてしまう可能性もあります。

「ひとりはみんなのために」でご自身や愛犬の日常での振る舞いやマナーについても考えていただければと思います。

 

トイレの時間

「時間を決める」と書くと、朝◯時、昼◯時、夜◯時、寝る前◯時などトイレの「時間を固定する」と解釈される方もいると思いますが、時間は固定しない方がいいです。

例えば夕方のチャイムが鳴る時間に排泄をしていると、その時間にトイレに出せない時でもチャイムの音がなると排泄するようになってしまう可能性があるからです。

もちろん教え始めはなにもできないので、はじめは愛犬の排泄サインをみて、そのタイミングに合わせてトイレへ誘導して「トイレでの排泄」の成功体験を増やしてあげます。

なんとなく「トイレ」を認識し始めたら今度はハウス(クレート)の中ではなく、トイレに出した時にトイレで排泄する事を促していきます。

排泄の促し方

・声かけ(ワンツーなど)をする

・排泄させたい時は構わない(相手をしない)

など「排泄しやすい環境」を整えてあげます。

 

さいごに

トイレは日常生活で不可欠な事なので、愛犬を迎えたらすぐに教えてあげた方がいい事です。

トイレの場所・形状・ルール作りは愛犬を「おうちに迎える前」にある程度決めておくとスムーズだと思います。

トイレは漏らす事を覚えたり、汚れている環境に慣らしてしまうと大変になる事が多いです。

トイレの教え方がわからない、何をやっても上手くいかない方はご相談下さい。

これから過ごしやすい季節になり、お出かけが増える方もいるかもしれません。

1度「トイレコントロール」について考えていただければと思います。