年末年始の過ごし方


こんにちは。ドッグスクールKANEKOです。

コロナ以前と同じような生活がまだ思うようにできない方も多いと思いますが、みなさんは年末年始はどう過ごされますか?

 

はじめに

年末年始は人が集まりやすく、普段と違う人の出入りがあったり、ご家族がバタバタとしていたり、愛犬にとって落ち着きがなくなる条件が揃いやすいです。

年末年始に起きやすいトラブル、予防案を書いていこうと思います。

ただ、基本的にしつけは一朝一夕ではできません。

予防案の中には、今すぐにできる事もあれば、繰り返し練習が必要で時間がかかる事もあります。

しつけをする「きっかけ」のひとつにしていただければと思います。

 

無駄吠え

来客に吠える、インターフォンに吠える、というお困り事は普段の生活の中でもよくあるご相談のひとつです。

普段はあまり来客がないご家庭でも、年末年始には友人や親族の集まりなどで来客があり、愛犬が普段とは違う行動をする場合があります。

せっかくの来客時に愛犬が吠え続けていると、来客も愛犬もご家族もいい気はしないと思います。

普段していない(教えていない)事を「臨機応変に」「今だけちゃんとやって」と愛犬にお願いしてもできない事が多いと思います。

普段から色んな事に備えて練習をしてみて下さい。

予防案

1. ハウスに慣れさせる

来客時、愛犬はハウスしていると来客も愛犬も落ち着いて過ごしやすいです。

「来客時だけ」ハウスするのではなく、普段から留守番時や目を離す時はハウスをする練習をし、愛犬にとってハウスが落ち着く空間にしておく事が必要だと思います。

2. 「座れ」「伏せ」「待て」などの基本的なしつけをし、コマンド(指示する言葉)を理解させる

愛犬が吠えている時に「吠えちゃダメ!」「静かにして!」「◯◯(愛犬の名前)ちゃん!」と話しかけても、愛犬には何をすればいいのかが伝わりにくいと思います。

普段から「座れ」「伏せ」「待て」などのコマンドを使った練習を繰り返し、吠えた時にはコマンドで、吠えるのではなく何をして欲しいか伝えてみて下さい。

犬は言葉を話せないので、会話でのやりとりはできません。

代わりにコマンドを使ってこちらの意思表示をしてコミュニケーションをとってみて下さい。

 

誤飲

人が集まると、いつもない(見慣れない)ものがあったり、ものが増え散らかっていたりしやすく、人の目が多くなる分、愛犬に対して注意力が散漫になりやすいです。

普段から拾い食いをしたり誤飲癖がある場合は特に、ご家族以外の人がいる時間は愛犬はハウスした方がいいと思います。

万が一があった際に、ただ愛犬が苦しむだけになってしまいます。

誤飲したものや状況によっては緊急手術が必要になり、最悪命に関わります。

人間の赤ちゃんと一緒で、いつ、どこで、何を口に入れてしまうかわかりません。

誤飲癖があると気付かないうちにあっという間に飲み込んでしまう事もあります。

目を離す時は拾い食いや誤飲が不可能な安全な場所(ハウスなど)を愛犬の居場所にしてあげて下さい。

予防案

1. 普段から目を離す時はハウスする習慣をつける

外出時、お風呂やご家族の食事の時間などは愛犬はハウスする練習をしてみて下さい。

誤飲予防にもなりますが、留守番時や目を離した時のイタズラ予防にもなります。

2. 落としたものを食べたり咥えたりしないように練習をする

ご家族が食事をしたり、おやつを食べたりしている時に、食べこぼしを狙って待っていたり、

スリッパ、タオル、髪を結ぶゴム、タバコ、お子さんのおもちゃなどを噛んだり、咥えたり、誤飲したりしてしまう犬もいます。

スクールでは、様々な状況に応じた練習をする際に、「わざと物を落として食べさせない(咥えさせない)」という応用の練習をします。

あくまで「応用」なので、基本的なしつけやトレーニングができていないと拾い食いを積極的に教える事になり、本来やりたい事とは逆効果になるので教える順番を間違えないように気をつけて下さい。

 

脱走

意外と多いトラブルに脱走があります。

特に普段からフリー飼育の場合、人の出入りの際に飛び出し、そのまま走っていなくなってしまう事があります。

愛犬が脱走してしまうと、愛犬自身も心配ですが、周りの方達にも危害を加えてしまう可能性があります。

愛犬が飛び出した事により交通事故のきっかけを作ってしまったり、他人や他犬を噛んでしまったり、特定の犬種だと地域に警戒のお知らせをしてもらったり、色んな方達に迷惑をかけてしまいます。

愛犬自身は家に帰れなくなってしまったり、怪我をしてしまったりする可能性があります。

愛犬も周りの方達も最悪命に関わるトラブルになる可能性があります。

普段のお散歩でも逃走しないような予防が大事ですが、脱走させない環境・関係づくりをお願いします。

予防案

1. 普段から「待て」「呼び戻し」の練習をする

呼び戻し = どんな時でも呼ばれたら来る事 です。

万が一外に出て行ってしまった際に、愛犬がそのまま逃げてしまわないようにする時にも使えるコマンドです。

イレギュラーには人も犬も動揺し、さらに愛犬が興奮しているとコマンドはききにくくなります。

いざという時に備えて日ごろから繰り返し練習をしてみて下さい。

2. 二重とびらにする

玄関やリビングの手前に犬用ゲートなどを設置し、二重とびらにします。

ひとつ閉め忘れても、次のドア(扉)で防ぐイメージです。

フリー飼育の場合は特に、玄関が開けっぱなしでも愛犬が外に出られないように工夫してみて下さい。

3.ハウスの習慣をつける

お留守番の時にも役立ちます。

愛犬がハウスから出る時はリードをつける、人の出入りがある時は愛犬はハウスするなどご家庭内でルールを作り、徹底してみて下さい。

 

さいごに

例えば、普段はなんともないのに、ちょっと普段と違う事があった時に、吠えてしまう事もあると思います。

「こういう場面に吠えるんだな」と愛犬が吠える事を矯正(どんな時でも吠えないように練習)していくのか、

「今日は来客があって落ち着かなかったから仕方ない」などと吠えた事を来客(普段とは違う状況)のせいにして、そのままにしてしまうのか、

ここが分岐点のひとつになりえます。

「仕方ない」や「まだ◯ヶ月(赤ちゃん)だから」は、ご自身が愛犬に対するしつけをしないための都合のいい言葉(言い訳)になりやすいです。

あれ?と思ったら早めにトレーニングをした方がその後の愛犬との生活にストレスや我慢を感じる事が少ないと思います。

何をしたらいいのかわからない場合を含め、思い立ったらまずはご相談下さい。

年始はお問い合わせが増えやすい時期のひとつですので、気になる方はお早めにご連絡下さい。